ステイから帰る

 5泊6日だった。
 2時40分に帰ってきたが、車からおりない。スタッフさんが「おりてください」と言うと「や、や」と言いながら左手をふりまわし、本人はたたきにきたいようだ。これなら赤ちゃんとかわらない。日本語になってないもの。
 車は玄関の3段の石段をおりたところに、東を向いて止まっている。これはいつもどおりである。ばあちゃんは後部座席の左側に座っているから、すぐにおりてすぐに石段を上がれる。
 ところがおりない。私は「おりて」と言うが、手は出さない。引っ張ると危険だから、時間がかかっても自分で動くのを待つ。
 スタッフさんは「向うから言ってみましょう」と言って、車の右のドアを開けてばあちゃんの右に乗り込んだ。ばあちゃんはあわててこちらへおりてきた!大成功だ!!スタッフさん勝ち!作戦勝ちとまではいかずに、偶然の勝ち!あはは〜。「これはいいね!新しい手を発見!」と私とスタッフさん、二人で喜ぶ。
 おりたらしめたもので、さっさと家に入り、靴も一人で脱いで、そろえて「どっち?」と「半角カタカナ」でしゃべる。「あっちで昼寝」と言いながら部屋に連れて行くと、もう一人でベッドに入る。よしよし。