入れ歯が汚れて黒くなっている
台所に入れてジュースを飲ませる。小コップに入れて渡せば飲める。
ミニマシュマロをお皿に入れて出す。終わりかけると、いつものように遠慮してか、食べるのをやめようとする。「残すな」と言うと食べる。つぎにかりんとうをお皿にのせる。ばあちゃんは口に入れて噛もうとする。半分は食べた。あとの半分が怪しい。ここでやっと「入れ歯が無いのでは?」と気がついた。
上下の入れ歯をはずしていれば、口元が「梅干し」になるので見ればわかる。下だけはずしていたら、見ただけではわからない。食べているのを見て初めて「おかしいな」と気づく。「口、開けて」と言うと「何か、はずさな、あかんのか?」と思うらしい。
舌が、かりんとうの黒砂糖色に染まっている。やっぱり下の入れ歯が無い。ズボンのポケットにも無い。立たせて探っても無い。ズボンをおろしたら、コロンと落ちた!あはは、あはは。やっぱり、ズボンとパッチの間にはさんでいたのだ。いつのまに?まったく、油断もすきもない。
はめさせようと...なぜか、黒い。汚れて黒い。歯のすきまに黒い物がつまったままだ。
「入れ歯が黒いな」と気づいたのは前回のステイから帰ってきたときだ。ハブラシでこすっても落ちないのだ。