農家の仕事

 父が生きていたころ、父母が農業をし、夫は週末農業で農繁休暇をとっていた。父の死後、私の子供は幼稚園と小学生になり、農業は母と私がするようになった。
 一年に2回、家族総出でする仕事があった。春の「種籾まき」と秋の「うすすり」であった。小さな次男にも相応の仕事があった。
 子供が大学進学で家を出てからも、しばらくは手伝いに帰ってきた。
 今は、人手の要らない機械を買い「助っ人」を頼んでいる。機械が高い上、耕作面積が少ないので、収入は少ない。「百姓では食えない」と言われている。それでも、先祖が苦労して開いた田畑を荒らせない。
 自家用野菜を作るなら、別の楽しみ方がある。それは子供たちに「野菜はどうやってできているのか」を見せてあげることだ。ときどき来てくれる子がいると、私も楽しめる。