「ベターケア」のバックナンバーが届いた

 朝、宅配便が来て「はて?」と思うとバックナンバーだった。新年早々、注文葉書を出したが、こんなに早く届いて嬉しい。
 最新号を見ているうちに創刊号も見たくなったのだ。
 「創刊号」は1997年冬だ。白い人が立って、左手を上げている。顔と左半身には色とりどりの落ち葉が散っている。このイラストを描かれた小島武さんが亡くなられたと最新号・48号にのっていた。綺麗な色の挿絵が楽しみだったのに残念だ。ご冥福をお祈りします。
 さて、開くと車椅子で乗り降りできるトヨタ・ウェルキャブシリーズだ。新緑の中、車椅子に乗って孫娘の花嫁姿を見守るおばあちゃんを囲む新郎新婦とその両親の写真だ。
 「ドキュメント・百人百色の介護」が5つ。う〜ん、これはすごい!と思えるタイトルにまずたじろぐ。うちのばあちゃんどころの騒ぎではない。だから、私は取材を申し込まれたときに「介護なんてしてません。介護に値しません」と申し上げたのだ。ただ、ばあちゃんは「立派に生きてる」ので「田舎の百姓はボケても平気だ」と思っていたが、とんでもない、上には上があり、立派な人はたくさんいる。当たり前のこと。
 そこで、してはいけないことをした。
 後ろ!「編集後記」を見たのだ。誰が書いているの?「発行・編集人」は川上一郎さんだ。社長さんだ。ばあちゃんがいっぺんで気に入り「よぅ来てくれたなぁ」と喜んだ社長さんだ。「編集」は野田真智子さん、住吉昇さん、松崎裕子さん、中島健夫さん、市川喜一郎さん。そして「編集後記」の署名欄に「喜」「健」「まつ」「寛ちゃん」「りす」「とど」とあるので、「これは誰?」と楽しんだ。うふふ。
 次は「聞いてちょうだい 言わせてもらおう」に行ってみる。「『姫』と『義母』」「おかあさん、がんばって!」「なんとかならんか、人手不足!」「道路って、平らじゃないの」「わが家で戻った母の笑顔」「『最後まで私を守る』と言ったじゃない!」のうち3人が「匿名」だ。このあたりが、時代の差かなぁ?
 「明日に向けてのモノローグ(1)」は立松和平さんだ。「いまの生き方が最晩年を決めると思う」で「結婚していると親が4人いて、一人ずつ看取っていくわけですね。親の世代の介護に、団塊世代の僕らは今、立ちすくんでいると思います」に始まる文章は、発刊から12年経った今も同じじゃないかと思い、驚いた。どこが変わり、どこが取り残されてきたのか、これから1号ずつ大事に読んで探っていきたいと思う。
 また最新号を10冊買ったら「割引」してもらった。「紫陽花の会」を今月末にするので、そのときに売る。特に介護職の人は「経費」で買えるのだから、買って読んでほしいと思う。