雨の日

 梅雨入りらしい。雨が強く、家でパソコンをしている。
 この雨を待って、田んぼを作っている人がいる。昔は池があって豊富な水に恵まれていた。私の実家の父は、夏にお墓参りに帰ると、その池に「うなぎを仕掛ける」と行ってでかけていた。ところが、その裏山を削り、住宅地ができたので、池は「雨の日はどっと流れ、コンクリートの側溝があふれ、晴れたら水が無い」状態になってしまった。山の保水力が落ちたわけだ。そのため、晴天続きだと田んぼが作れない。昨日は朝からかっぱを着て頑張っていた。
 私は小雨のうちに畑に行き、きゅうりの長く伸びたつるをひもでつるした。雨の日にできる作業は限られており、気が散らないでいい。晴れなら、手はこの仕事をしながら、目は「次はあれをしなくちゃ」と気ぜわしい。同時進行と次の段取りが瞬時にできないと、百姓は勤まらない。ばあちゃんはすごかったんだよ。
 ばあちゃんの出番がなくて、ブログがつまらないので、想い出を書こう。
 にくたらしいばあちゃんは田植えのあとの「さし苗」をすると「こんなに、とんどったら、手で植えたほうがましや」と言う。たまには植えてないところがあり、それを「とぶ」と言うのだが、手で田んぼを全部植えたら、どれだけ時間がかかり、腰が痛いか?「そんなら、ばあちゃん、一人で植えたらええやん」と言いたいが、ひとこと言うと、三言四言返ってくるので、黙っていたら、ばあちゃんは言いたい放題。
 「憎たらしいけど愛嬌のあるばあちゃん」ではありませんでした。「あんたのブログ、めっちゃ、おもろい」と言うのは、息子が「おもしろおかしゅう書くからや」と言うとおりです。「笑わな、やっていけん」のやって。