「女、一生の働き方 BB・貧乏ばあさんから HB・働くハッピーばあさんへ」樋口恵子著 海竜社 2010年

1.女たちの「老働力」が日本の未来をひらく・・・人生100年時代の新しい働き方
2.貧乏ばあさん大国、ニッポン・・・BB(貧乏ばあさん)ただいま大量発生中
3.働く女性の「すべり台三度笠」・・・BB(貧乏ばあさん)へのロードマップ
4.全国津々浦々に働くばあさん・・・HB(働くばあさん)実情レポート
5.働くばあさん、今を輝いて生きる・・・HB(働くばあさん)実情レポート2
6.老いて働き、おしゃれを楽しむ・・・きりりしゃん、鏡の向こうに社会が見える
終章.花咲かばあさんが未来に幸福の種をまく・・・生涯を通して働ける幸せな未来のために

 教師として10年足らずを勤めただけで、農業といっても所得税も納められないほど少しの田んぼで、自分では「働いても納税者になれない」、とても労働者とは言えなかった。
 この本を読んでも知らないことが多すぎた。恥ずかしいぐらい。
 最近お知り合いになった方が「プレゼント」と言って、送ってくださったのだ。良い本をいただいてよかった。
 私のまわりの農業をしている人は、年をとっても元気に働いておられる。米や野菜を売って収入を得ている。収入を得ていなくても、余った野菜をひとにあげたり、畑を貸したり、そういう社会貢献はしている。ついでに自分も元気で動いて(うごいて)いる。じゅうぶんH(ハッピー)と言えると思う。ありがたいことだと思う。
 それでも、この本に出てくる大勢の方、とくにまちなかに住み、ひとを動かして、社会のために働いている方を見ると、なんだか、自分はだめだなあとか、思ってしまう。そういうことは苦手だなぁ。人に頼むより自分でやるほうが楽だとか、すきなようにやってしまうところがあり、そこがだめだなあと思う。今から自分を変えるのも無理があり、しかたがないかも?できることを少しずつ、やるしかない。
 でもね、最近身にしみて思うのは、一生懸命やっている人の足を引っ張るやつっているんだよ。長くかかってようやく積み上げたものも、引っ張られると一瞬にして崩れ去ることがある。もろいものである。めげずに、マイナスからの再スタートでまた一つずつ、積み上げていくのだが、もう先があんまり無いのだ。