「被災地グループホームまるごと受け入れ作戦!」その2
ハスカップ市民福祉情報から転載
「被災地グループホームまるごと受け入れ作戦開始!」と複数の知人にメールした。
市内の福祉学部の先生は、震災のため4月いっぱい休校になるのを利用して、学生ボランティア・グループを結成して支援すると言ってくれた。
「使い道のわからないところより、そちらの作戦にカンパします」、「使っていないパソコンや家具を提供します」、「手伝えること、何でもします」等々、ありがたい返事がすぐに返ってきた。
勇気百倍だ。
とはいえ、相手があることだから、要請を待つしかない。
福島県の事業者団体責任者と何度か連絡を取りながら、状況を把握する。
「今日、これから浜通り(原発立地付近の通称)に行くので、連絡します」とのこと。
3時過ぎに、現地から携帯電話が入る。
原発から30数㎞にあるグループホーム管理者からだ。
このぐらいの距離がとても微妙で、困ったことになっているようだ。
まだいつになるかわからないが、自治体から避難勧告が出されたら、グループホーム2ユニット18名と職員8名の総勢26名を引き受けて欲しいとのこと。
結構な人数だ。
電話を切ってすぐ、知り合いの不動産業者に話しをする。
10分足らずで、「3階建てのビルまるごと空いている物件があります」。
1,2階は店舗と事務所で、3階はすべて畳敷き、各階100㎡あるから、50人や60人は何とかなるという。
惜しいことに隣の自治体にあるのだが、わたしの法人事務所からはそう遠くない。
充分支援できる場所だ。
26人と聞いて、一瞬「どうしよう!」と思ったけど、こんなにすぐ適当な物件が見つかるとは。
グループホーム管理者にまるごと入れる物件がみつかったことを伝えた。
候補ビルのすぐそばに、知り合いの福祉用具メーカー本社があるのを思い出して電話すると、救援物資を運んで宮城県にいた社長から折り返し連絡が入る。
「できることは何でも手伝いますよ、言って下さい」。
頼もしい返事だ。
我が自治体介護保険担当者の耳にも入れておかなければならない。
「隣の自治体になってしまうが、こういう話しなので、よろしく」。
いつも面倒な話ばかり持ち込むNPO代表がまたしてもだが、気のよい担当職員氏、「わかった、伝えておきますよ」。
さあ、これで第一段階はなんとか突破した。
あとは当のグループホームが、いつ動き出すかだ。
なお、前回のブログで「受け入れはしない」と言っていた我が自治体、県が一時的に引き受けた原発現地からの避難者100名を迎え入れることになった。
そのうち50名が、わが事業所から歩いて数分の場所に宿泊する。
「避難の方々の中に認知症の高齢者がいらしたら、当方で引き受けますよ」と介護保険担当者に2度目の電話も忘れずにしておいた。(おりーぶ・おいる)2011/03/25