争奪戦

 「たたかうおばあちゃんが行く!」を出してもらった芳林社に宅急便を送った。
 「夏のご挨拶です。召し上がってください。梅ジャムは4つ、紫蘇ジュースは5本しかありません。じゃが芋と玉葱も入れます。争奪戦をしてくださいませ」と書いた。
 編集長さんから「届きました。いただきます」とメールがきた。「東京の人はおとなしいので、自分がたくさん取ったりしません。殴りあいも、ののしりあいもせずに、うまく分けました」と書いてあった。
 あはは。関西人のジョークだよ。関西人だって、なぐりあったり、取り合ったりしないよ。「争奪戦」と言いながら、「私は一人ぐらしだから、小さいびんのをもらうわ」と言うと、最後に来た人が「残り物に福がある」と言って、一番大きいビンをもらったりするのだ。
 しかし、前回の「紫陽花の会」のとき「編集長さんからプレゼント!東京のお菓子よ」と大きな箱入りを見せた。まず、一人が一つずつ取って一巡した。「二巡目に行くよ」と私が言うと「足りないよ」と言う。「足りないときは半分こ!」と私が言うと、また巡って、私に戻ってきたときは、うんと小さいのが半分だった。あのなぁ、「初めの人は小さいのから取っていって、半分を過ぎたら、残りの数と残りの人数を数えて、半分この人には大きいのを残せよ」と、思うのが普通だろ?空気を読めよ。これだから「関西人は本気で争奪戦をする」と思われるんだよ。