「雨量、過去最多の倍」朝日新聞9月24日夕刊

 台風12号の際、紀伊半島熊野川流域(2360平方キロ)で観測された平均雨量(48時間)が、過去最高値の2倍を超えていたことが国土交通省の集計でわかった。
 国交省近畿地方整備局によると、流域内の計43ヶ所の観測所で、4日午前9時までの48時間に記録された雨量は平均1113ミリ。1997年の台風9号の際に観測された547ミリの2倍を超え、整備局が河川整備の目標としている「100年に1度」の確率で降る雨(48時間=632ミリ)も大きく上回った。
 過去46年間の雨量データをもとに発生確率をはじく従来のモデルにあてはめると、「2万年に1度」となったという。担当者は「発生確率は雨量データが限られたなかで試算したあくまで推計値だが、きわめて異例の雨だったことは確か」と話している。(天野剛志)