つぎに編集者への忠告は

 また「年若い友人」の登場です。
 つまり「デザイン」が下手!
 横書きの本に、「すべらない話」の、この特集だけ、縦書きあり、横書きあり、わくも四角や変形やいろいろ、地の色も薄い灰色、濃い灰色、白、と様々、タイトルは「白地に黒文字」と「黒地に白文字」のかわりばんこ、要するに、デザイン過剰。すっきり、まとめて、読みやすく、「オチ」に集中せねば・・・。
 
 また、「はじめのいっぽ」に続くページ「介護現場のすべらない話 第2弾」は松本健史さんが「みんな!現場から持ち寄ろう」として、自分が口火を切って書いておられます。
 これはね、つまり、くどい!のです。オチをいちいち、解説してどうなりますか?解説がなくても、じんわり効いてきて、にんまり笑ったり、ほのぼのするのが、すべらない話です。
 
 たとえば第1話「『財布がない』はおさまったが・・・」
では、最後の「このときばかりは認知症の人の言動は否定しない、という原則を忘れて栄子さん、全否定してしまったそうです」の文章が余分で不要です。
認知症の人の言動は否定しない」、そんな原則はありませんよ。
「入れ歯がない!」と悩んでいるお母さんを、悩みのるつぼから救い出すためには、ウソも方便、時には否定もしなければなりません。「一緒に探しましょう」なんて類型的対応がまずい。あなたがた、頭が固いわよ。もっとやわらか頭におなり遊ばせ。
 全部書いてしまってから、最後のオチの解説やら、余分やらをそぎ落として、すっきり、文章にすることをお薦めします。
  
 という訳でした。関西人は評価、厳しいゾ。NHK連続テレビ小説カーネーション」を見て研究なさいませ。
 でも、もっと、大きな原因は
 この「ブリコラージュ」は、家族が読んでも面白い、という想定がなかったのでしょうね。
 やっとわかりました。残念でした。

 家族は「ねえねえ、ちょっと聞いて」と言いながら、困った話をしては笑いますよ。
 それは「泣いても、ばあちゃんは元に戻らない」からであり、「怒ったら、ばあちゃんがひねくれる」からであり、「わろぅてな、しゃあない」からなんです。だったら、いっそ、「笑ってごまかせ、関西人になってやろうじゃないか」というわけです。