「東京ローカル」?

 テレビは東京中心です。でも、それはひょっとしたら「東京ローカル」かも知れないのです。
 NHK朝の連続テレビ小説でも、秋からの関西製作の方が面白い。「関西ローカル」かと言うと、そうでもなく、バイタリティが強いし、明るい。全国的にもじゅうぶん通用すると思う。
カーネーション」では糸子さんの性格も明るく、前向きだが、たまに「がら、悪いわ」と言われる。私も泉南の生まれで、岸和田にも貝塚にも泉大津にも親戚がいるので「あんな言葉やで」と言うと「ふ〜ん」と言われる。
 たまたま、私たちの「性にあう」という問題かも知れないが・・・。
 ところで、その「関西ローカル」や「九州ローカル」など、ご当地の笑いや嘆きを、東京の人がわかってくれるかと言うと、そうとばかりは言えない。「関西ローカル」の笑いも、昔から、関西の芸人さんたちが東京に出て行ったときに、わかってもらえたか、というと、苦労した話も聞く。
 ことばも、私が東京の同級生の電話を受けると、最初は「関東弁」でしゃべっている人が、しまいに「あんたの関西弁がうつった」と言う。伝染するらしい。だって、小さい頃に関西で育ち、学生時代に私と机を並べていたのでしょう?戻ったのよ。
 私の「たたかうおばあちゃんブログ」を最初に「ベターケア」に載せてもらったときもそうだった。ブログから「ある日のばあちゃん」を選ぶときに「私なら選ばない」のを選ぶ。表現も違う。「私なら選ばなくても、これを選ぶのは、全国区で通用する話題として社長さんが選んだのだろう」と妥協した。でも、表現やせりふは妥協できない。関西弁のニュアンスが伝わらないと、ばあちゃんは、ばあちゃんでなくなり、すももも、すももでなくなってしまう。譲れないのは、赤ペンで修正して、思うとおりに直してもらった。
 なまじ、関西生まれでないライターに書いてもらって、失敗作になってしまった本を知っている。ライターの力不足だ。選び間違いね。