JAに稲の苗を注文した。配達で来たら、こんなに小さかった。種を蒔いて、7〜10日目だと言う。
 昔は「種まき」は我が家の一大イベントで、総動員で働いた。「働かざる者、食うべからず」で、子供も小さいながらに役割があった。
 種は家の桶に水を入れて20日ぐらい浸けておく。水は毎日替えるのだが、うちは山の川から水道を引いているので、無料の水がふんだんに使える。
 種まきは5月の初めだ。育苗箱に土を入れ、並べて水をかけ、また、箱を集めて、種を蒔く。土をかぶせて、保温機の棚に積んで、ビニールカバーと毛布で包んで電熱器で温める。保温機には60枚の箱が入る。残りの60枚は、積み上げて毛布で保温する。
 保温機の方は、2日ほどしたら、芽が出る。4日たつと、棚の大きさまで伸びるので、出して、ガレージのコンクリート上に並べて、かんれいしゃで覆い、水をかけて管理する。残りの60枚を保温機に入れて繰り返す。こちらを外に出す前には、先に芽が出た60枚を畑に並べて、毎日、朝昼晩に水をかける。種を撒いて25日ごろが田植えの適期である。
 土を買って、種を買って、蒔くのも、二人ではちょっと無理なので、もう、蒔いた苗を買うことにしたのだ。