シンポジウム

厚生労働省老健局高齢者支援課認知症・虐待防止対策推進室・室長 勝又浜子氏
  今後目指すべき基本目標〜ケアの流れを変える〜
   ○「認知症の人は、精神科病院や施設を利用せざるを得ない」という考え方を改め、「認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で暮らし続けることができる社会」の実現を目指す。
   ○この実現のため、新たな視点に立脚した施策の導入を積極的に進めることにより、これまでの「ケアの流れ」を変え、むしろ逆の流れとする標準的な認知症ケアパス(状態に応じた適切なサービス提供の流れ)を構築することを、基本目標とする。 
   オレンジプランの説明
  
兵庫県健康福祉部社会福祉局高齢社会課・課長補佐 藤原恵美子氏
  兵庫県認知症支援体制の推進
   「認知症になっても安心して暮らせるまちへ〜認知症の人と家族を地域で支える〜」
    (1)認知症予防の推進
    (2)医療対策の充実
    (3)地域連携体制の強化
    (4)認知症ケアの人材の育成
    (5)若年性認知症対策の推進
    県の仕事は2つ。「市町村を支援する」「県全体の方向性を示す」こと。
    (1)の認知症予防の推進について
     ア。(新)認知症早期発見の推進
     イ。(新)認知症予防普及啓発・・・これを特養が担う
           認知症予防教室の推進(50回)
  これで、ブログ「たたかうおばあちゃん」10月7日の「認知症予防」の疑問の回答になったでしょうか?
  確かに兵庫県は「認知症予防教室」と言っていて、50回と出しています。その前提として「認知症になっても安心して暮らせるまち」と言っています。

*介護家族・「家族の会」兵庫県支部世話人代表 酒井邦夫氏
 「認知症になっても安心して暮らせるまちへ〜認知症の人と家族を地域で支える〜」は長年の介護家族の熱望が反映された。介護保険は介護者の手助けをして支えると言われながら、特に若年性認知症の場合は枠外と感じるほどだった。 
    (1)生活費  
    (2)子どもの教育、家事、仕事もして生活費の捻出、その上に病気の妻を抱える
    (3)在宅介護への強化には介護者の支えが必要
    (4)看取り後の残された人生、長年介護をすませ限られた介護者の人生
    
*介護家族・同世話人副代表 河西美保氏
    (1)実母のアルツハイマー病を病としてとらえられなかった
    (2)当時の「呆け老人をかかえる家族の会」を知って介護の流れが変わった
    (3)平成7年の阪神大震災での被災・・・家族の会に助けられた、全国からの励まし
    (4)措置から契約へ 受け入れ難かった介護保険 「要介護度」は何のため?
    途中略(10)やはり介護保険はありがたい。これから先も安定した介護保険が続くことを願う

*「家族の会」兵庫県支部事務局長 社会福祉法人神港園常務理事 特別養護老人ホーム神港園しあわせの家施設長・医師 高谷育男氏      
    +身体機能や行為能力の低下を伴わない比較的初期の認知症は、介護負担が非常に大きいのに対して、概ね軽介護(要介護1または2)と判定される。要介護認定制度の抜本改定が必須である。
    +認知症には、予防可能な認知症と、予防不可能な認知症がある。
    +かつて「問題行動」とか「随伴症状」と言われていたものは、今はBPSDと言う。