「黒いお米」その後

 作り手に聞いたら、バインダーで刈り取って家で干しているそうだ。
 バインダーか、懐かしいなあ。バインダーは、くくるという意味だから、刈り取って束にして落として行く。それを稲木にかけて干す。それを田んぼにすえた脱穀機まで運んで、脱穀していたが、ハーベストという動きながら脱穀する機械ができたのだ。楽になった。コンバインになると、刈って脱穀して籾にして袋に入れてくれる。
 機械は革命的に進化する。助かる。とても高額だけどね。
 ちなみに「猪に踏まれた」と被害届を出したら、稲刈りの日に市役所から調査に来た。「坪刈りします」と言って、踏まれた場所と正常に育った場所を10株ずつ刈り取って、田んぼの端に運んできた。広げたシートの上に出して来たのは、千歯こきであった。「なんと原始的!」と言いながらやっておられた。
 足踏み脱穀機というのもあった。ばあちゃんと二人で、踏むと、中の器具が回転して、籾が下に落ちる。ローラーに針金を曲げて、三角形にした突起が出ている感じだ。回ると、グワラン、グワランと音がする。勢いよく踏み板を踏むので、疲れないが、なかなか大変で埃っぽい仕事だ。種籾とか、大豆だったなあ。機械に幌をかけて、飛び散らないようにしておいて、下のむしろに集める。