お祭りで畑の野菜を売る

 昨夜、久しぶりに雨が降った。日曜日に少し降ったから、それ以来だ。
 今日は「公園でお祭りがあるから来て」と呼び出された。校区の幼稚園から中学校までが主催者となって遊ぶのだ。
 そこでお店を出す。「畑の野菜を売る」と言う。ミニトマトを収穫した。食べごろにつやつやになっている。先生が「トマトすくい!100円でつかみ取りだ」と言われる。お盆にラップを貼って、そこに並べて、お客は両手をクレーンにしてガバッとすくうのだ。
 きゅうりは大きくなりすぎていた。教室をのぞきに来られた先生が「なに〜、それ?」と言われるので「きゅうりが大きくなったんです」と言うと不思議そうだったので「もっとほっておくと、黄色くなって中は種になります。ピーマンは赤くなるし、ゴーヤはオレンジになって種がとれます」と言うと「きゅうりは小さいうちに取ってるってこと?野菜って収穫適期があるわけね。」と言われた。まぁ、そうですけど・・・。お母さんたちは「まっすぐでも曲がってても、きゅうりはきゅうりで味はおんなじやのに・・・」と言われるが、出荷するときから値段は違うのよ。「曲がり」は「曲がり」の値段になる。
 ゴーヤは適期に取ったので、1本100円にした。きゅうりは大安売り。
 小雨の中、公園ではお祭りをしている。傘をさして模擬店で買い物をする。傘なしでゲームをする。
 テントに行く。「やさい」の看板をぶら下げる。隣は生徒会が「震災復興応援募金」をしている。反対の隣は理科部が「葉脈標本作り」をしている。バットに入った液体に葉っぱを入れて、ハブラシでトントンすると、柔らかい部分が溶けて葉脈が残る。乾かして画用紙に貼る。大人も子供も集中していた。
 「やさい」は? 売れた! ゴーヤが売れた。「トマトすくい」はなかなかの人気。子供には「あ〜、今のは練習にしてもう1回!」としてあげたり、「ちょっとおまけ!」してあげたり、「こんなん、全部、なくなるで〜」と言う先生も、いくら手が大きくても、全部をすくえるわけがない。そんなに損はしないって。
 少し手伝って、帰ってきた。雨はまだ降っていた。