喫茶店で

 今日は中学の同窓会の打ち合わせをした。近所の喫茶店で10時に待ち合わせ。ばあちゃんを置いていく?そのつもりだったが、ばあちゃんが私よりも先に出た。こんな特別寒い日に、畑に行くと凍えるではないか。しかたないので、喫茶店に連れて行った。となりに座らせておけばいいやと思っていたら、運良く友達の奥さんがついてきていて、話し相手になってくれた。なにしろ、ケアマネとか介護福祉士とかの資格を持ったプロだから、本職だ。上手に話を聞いてくれる。ばあちゃんも「こんなお菓子、よばれてすまんな」と言いながら、ケーキを食べていた。食べ終わったら、雑誌を持ってきてもらって読んでいた。趣味の園芸だったのか「綺麗や」と言いながら見ていた。
 話が決まり「ばあちゃん、畑に行くよ」と言うと「そうでっか。わたし、帰ります」と言う。「帰るの?」と訊くと「あんた、畑、行くの?わたし、帰ります」と言う。見ていたら、さっさと国道の歩道を帰って行く。
 友達はどういうわけか、今年から畑をするのだと言って私についてきた。皆でいちごにマルチビニールをかけていたら、ばあちゃんがやってきた。なんで?どうやら、お茶とお菓子で、デイサービスのお茶気分になり、食べ終わったら、帰宅、というパターンだったらしい。それでも、国道を歩いて、畑の入り口に来ると、足は畑に向くのだろう。習慣とは恐ろしい。
 畑で、その友達の奥さんに「夜に寝ぼけて、私のこと、奥さんと呼ぶよ」と言うと「あら、さっき、あなたが袋を落としたとき『奥さん、落ちたで』と言ってたわよ」ですって。えーっ。後ろ向きだと、私だとわからないか?