犬と散歩

 ばあちゃんがデイサービスに行ったので、犬と神社に行った。参道に犬をつないでおいて、山に入り、馬酔木(あせび)の枝を切った。赤い花の馬酔木は珍しい。白い花は多い。春の花だが、早い木は1月から咲いている。普段は、花の木の枝を切ったりしないが、誰かに会う時は持って行くために切る。交際費を浮かそうという魂胆だ。あはは。12月からは、ふきのとうが出てくれたので、おみやげに重宝した。
 お社の横から下りると「宮の用水池」に出る。ほんの小さい水溜りだが、3月には、カスミサンショウウオが産卵に来る。こんな太古の昔からの生き物が今も棲んでいる。やがて、4月・5月になり、小さな幼生は、外エラがあって、かわいい。昔、ウーパールーパーが流行ったことを覚えていらっしゃるでしょうか?これが、サンショウウオだ。日本人は、熱しやすく、覚めやすい。ふりまわされるのは、珍しい動物たちだ。 
 犬は、木につながれたまま、じっと待っている。私の姿が見えなくても、平気だ。足音を聞き、においで「飼い主がいる」ことを知っているのだろうか。シキミや榊を採りに入ると、入り口を忘れてしまい、犬に「どこにいるの?」と訊こうとしても、ワンともキャンとも返事をしないので、何の役にもたたない。用心棒にもなりそうにないし...
 ペットをだっこして散歩している人もいるから、ね。