日本熊森協会 その後

 昨年、日本熊森協会に入った。1月に会報「くまもり通信」が届いた。昨年の夏は、会員3900人だった。秋の「おなかをすかせて出没するクマ」報道のおかげで、くまもりの入会者が増えて、ついに、5800人を突破したそうだ。「一人で60人の会員をふやす目標を達成した」というコーナーに私の名前が出た。恥かしい〜。入会したばかりで、自分の友人・知人に呼びかけたら、入ってくれたのだ。
 来年の春までには、1万人の会員にして、自然保護団体として活動する大きな力にするのが目的だ。でも、私、ここから先に増やすのは、難しい。勉強していかなくては...
 新年会で、長年の友達に訴えて、10人のうち、5人が入ってくれた。中には「クマが殺されてかわいそうだと思っていたのよ。うちの庭のどんぐりも集めようと思っていたのよ」と言う人もいた。このように、自分の直接の利益にもならないことに、心を寄せ、賛同したり、活動をしようという人は、素晴らしいと思う。その人の心の大きさ、ゆとり、というか、許容量の大きさだろうか。
 去年、日本熊森協会の事務所に行ったときにもらった「くまもり通信」の創刊号から4号までを読んでみた。熊森を作ったとき、森山まり子先生の教え子たちは、大学生だった。今は20代半ばで活躍中だ。主力メンバーは「3人娘」として、第1号では、宮沢正義先生にインタビューに行っている。第2号では、アメリカの大自然保護団体を複数、訪問している。第3号では「鳥獣保護法改正案を廃案にして」と訴えるために、国会に行って議員に訴えている。どれをとっても、すごいことだ。
 人間は、崇高なものだと思う。森山まり子先生は講演を記録した「日本を自然保護大国に でなければ21世紀は生き残れない」の中で「高い志を持った瞬間から、子供というものは、勉強しろなんて言われなくても、どんどんし始めることを知りました。その志が、自分以外のもののためだったら、なおさらです。自分のためだったら、苦しくなったらやめてしまいます。でも自分に救われることを待っている他者のためだったら、苦しくてもやめられないのです。」と書いておられる。普通に考えると「逆じゃないの?」と思われそうだが...
 ところで、熊森は山に木を植える。実のなる広葉樹だ。動物のえさになるから。
 「今年はスギ花粉が多いので、花粉症対策を」とニュースで言っている。「それなら、スギの木を切ってしまえ」と言わないのは、なぜだろう?クマが1頭出てきても「殺せ」と言うのに! 私が不勉強で乱暴すぎるとしても、今日、宮の用水池の真上で、スギが1本斜めに倒れて枯れているのを見て、驚いた。根がない!無いはずがないが短い。おまけに木の真下にあたる部分に石をはさんでいた。パソコン画面ほどの四角の石で、厚みもあった。そのまわりを囲んでいる根は、横には少し張っているが、縦には伸びないのだろうか?根の下には、大きな穴があった。木は周りの木に支えられ、倒れるまでにはいたらず、斜めだった。 スギの根がこれでは、大雨のときは、持ちこたえられず、なぎ倒され、土石流になるはずだ。