朝ご飯ぬき

 今朝はばあちゃんがゆっくり寝ているので、私は洗濯物を干しに出た。寒かった。ベランダにいると、鍵をガチャガチャ開けて、ばあちゃんが出てきた。麦わら帽もかぶっている。「畑、行かな」と言う。私が家にいないと思ったのだろう。「おらへん、早ぅ、畑に行かな、怒られる」
「ばあちゃん、中に入って、ご飯や」と言ってみたが、食べていないのに気づいていないようだ。手を洗い、「お経あげてきて」と言って行かせると、終わるや、また「畑」と言う。食べたのを忘れるのは当たり前として、食べてないのを忘れるなよ。
 こういうときは、ばあちゃんの言い分は無視して流れ作業でご飯をすませる。
 「ななくさ、迎えに来てやろ」と言う。「今日は土曜日、休み」と言うと、なんとか納得。