冬眠中のかえるを掘ってしまった

 午前中は曇っていて、今にも降りそう。ばあちゃんは家の中にいた。私は家の西側の農具倉庫の横の花壇の草引きをした。ここは、ばあちゃんが引いてくれない。草と花の区別がつかないらしい。「草、引いて」と言うと「花や」と言っている。それなら、触らないでいてくれたほうがよい。
 ばあちゃんが出てきた。朝から「雨が降ったので地面がぬれています。畑を踏むと、荒れます」のメモを持たせていた。ばあちゃんは出てくると「前の草を引く」と言う。土手に上がり、植木の下をごそごそしていたが、草なんて生えていない。すぐにあきるわ、と思っていたら、高速道路の境界の金網の際に登って行った。それでも、道路までは入れないしくみだから、大丈夫。
 私も、もうすぐ、花壇の草が引き終わる。ふと「あれ?ここ、草が無くなって、小さな花の苗だけになったら、この苗を引いてしまうんと違うかな?」と不安になってきた。「ばあちゃんを連れていて、どこがしんどいのか?」って? 気が休まらないのよ。こうして、ふと不安になるわけ。
 案の定、ばあちゃんがやってきた。いつのまに、高速道路の際から下りたのだろう。「何、しよっての?」とニーッと笑う。おべんちゃらしないでいいの。
 午後は、ばあちゃんは畑に行ったので、下の段のペンペン草を見せたら、夢中になった。しめしめ。私は家に帰り、花壇の続きをした。畝を掘り返していたら!!冬眠中のかえるを掘ってしまった。ごめん、ごめん。大きくて、茶色とオレンジの派手な縞模様だった。
 あとは、カボチャの種をお風呂のお湯につけて、引き上げてビニール袋に入れて、ズボンのポケットに入れて温めているので、蒔くためのビニールポットに土を入れた。はかどった。