サービスを利用して本来の自分を取り戻す

 ケアマネさんの話の中で印象に残ったこと。
認知症の本人がいろいろなことをして、家族を困らせた時、どの家族も『認知症という病気のせいだとわかっていても、5回に1回は腹がたちます』とおっしゃいます。そんな時は家族の方は本来の自分の姿ではないのでは、と思うのです。デイやステイのサービスを利用することによって、日常生活にもゆとりをもち、本来の自分を取り戻して、また介護にとりくんでもらえれば、と思います」
 なるほど〜。私なんか、「5回に1回、腹が立つ」どころか、「10回に1回は、あれ、何だ、これは? と許せるかな?」つまり、10回に9回は腹がたつ。腹が立ってるほうが「普通の自分」であって、「本来の自分」なんて、どこかへ置き去りだ。
 それで、言った。「とてもありがたいですよ〜。週に1回でも、泊まってきてくれると、その日はばあちゃんを気にせずに、仕事もはかどるし、のんびり遊びにも行けるし...普段、ばあちゃんがデイから帰り、翌朝、またデイに行くまでの間、でも、けっこう長い間、いないとなると、助かるものです」