ケアマネさんの家庭訪問

 4時半にケアマネさんが来られた。「ばあちゃんが、一日、ブルーだったそうです」と言って、12月の申し込みについて話していたら、ばあちゃんが起きてきた。「おいで」と言って、応接間に呼んで、お茶とお菓子を取りに行った。
 ばあちゃんは「あきまへんわ」と言う。「こんな、なんにも、わからんようになったら、どないしようもおまへん」と言う。「なんにも、わからへん。なさけないわ。なんにも、でけへん」「あんたに、どないも、言いようがない」と繰り返す。ケアマネさんは、優しいので「そんなこと、ありません。大丈夫ですよ。また、良い天気になったら、畑に行けますよ」と言うと「行っても、なんにも、でけまへん」と言う。「草を引いてくださいね」と言うと「気にいりまへん」と私のほうをちらっと見て「怒られる」と訴えている。顔が暗い。うつ状態
 ケアマネさんは「お天気が悪いからでしょう。気圧の関係です」と言われる。それは、じいちゃんがそうだった。肺気腫で呼吸がしにくいので「天気予報か?」というぐらい、気圧が変わるのを予知していた。「お天気が悪い時は、不安になる人がいますよ。『どないしたら、ええねん?』言うて、ドンドンたたく人がいます」そんな、ばあちゃんみたいに不機嫌になる人がおおぜいいたら、大変だ。
 ばあちゃんは「もう寝ます」と言う。そてて、部屋に行って、着替えもしないでふとんにもぐりこんでしまった。