家庭介護教室

 月曜日に公民館の介護教室に参加した。去年は4回シリーズの全回を受講したが、今年は第1回の講義だけを受ける。2回目・3回目の実技と4回目の救急法は受けない。来年は救急法だけ受けようと思っている。「救急の実技は習っても、使わないと忘れるので、2年に一度は受けなおすとよい」と言われたから。
 講義は「在宅介護支援センターの役割」だった。
 まず、支援センターの職員さんが寸劇をしてくれた。
その1.転倒・骨折編  太郎さんは75歳、花子さんは73歳で、二人暮しになって、10年たつ。太郎さんは、このごろ歩きにくくなって、転倒し骨折して入院した。リハビリも進み、3ヶ月たつと退院になる。でも、家には段差もあるし、手すりもない。そこで、花子さんは梅子さんに相談すると「在宅介護支援センターに電話をするといいよ」と教えてくれた。太郎さんは「でんわ、急げ」(善は急げ)支援センターの職員が訪問してくれて「市役所に介護認定を申し込むと、認定調査員が来てくれる。申請して1ヶ月ぐらいで認定されたら、介護保険で住宅改修ができる。が、認定されない場合もある」と教えてくれた。太郎さんは認定されて手すりをつけてもらえた。
その2.認知症編  冬子さんは82歳で、長男の史郎さん(60歳)と暮らしている。「お母ちゃんが最近、おかしいねん」と史郎さんが言っていると、冬子さんが登場。「おなか、すいたわ。朝から何も食べてへん」「お母ちゃん、さっき、食べて、まだ3分しかたってへんで」「そんなん、食べてへん。みなさん、うち、何も食べさしてもろてません」史郎さんは「おかしいなあ。こんなことが1週間に何回か、あるわ」と言っていると、またまた「お母ちゃん、何か、こげてるよ。また、鍋、こがして」「してへん。何もしてへんで」「お母ちゃん、口に何か、ついてるで。食べてたんとちゃうの?」「何も食べてへん。ガスなんか、いろてへんで(触っていない)」次は、また史郎さんが「お母ちゃんが出かけて、帰ってけえへん。東京の氷川きよしのコンサート、行ったんやろか?あ、お母ちゃん、こんなとこにおったん?よしよし」史郎さんは、小さなキューピーさんを取り出して、よしよしとなでている。おまじないかね?なでていると、お母ちゃんが帰って来るのかな?「やっと、みつけました。お母ちゃんは、目を離すと、どっかへ行ってしまうんです」そこで、ナレーター登場「こんなときは在宅介護支援センターに電話しましょう。慣れてないけど、ナレーターでした。つたない寸劇、すんません」 「何もしてへんで」と言うせりふ、どっかで聞いたね。うちのばあちゃんだ。

 さて、施設長の講義だ。「現在介護中の人は?」と訊かれて、手をあげたのは私ともう一人だった。「将来に備えて勉強したい人が多いのですね。では、初心者向けに話しますので、現在介護中の人には物足りないかも知れません」と前置きをされた。
 在宅介護支援センターは中学校区に1つある。
 介護度には6段階あって「介護保険利用の手引き」に基準がのっている。介護度によって、サービスを受けるのにかかる費用も違うし、利用できる限度も違う。
 当施設では、デイサービス、ショートステイホームヘルパー派遣をしている。入所できる特養を併設しているが、希望者は多く、待ち人数が多い。訪問看護はしていないので、他施設を紹介する。
 費用について。
 その他、いろいろだったが、初心者むけではなかった。かなり専門的で、ある部分のみが詳しい、という、施設長であるが故の限界だと思われる。去年の初回の講師とは違う人が担当したので、まったく別の内容になっていた。                           
「介護入門」は、「市民、つまり介護の初心者マークの人たちに対する講座」しかも社会福祉協議会がしているのだから、半ば公営だ。それが「その年度の講師によって、ばらばらな内容」と言うのは、市民サービスにとってはまずいのではないか?
 「介護とはなにか?」を一番上手に講義できるのは、まるちゃんだ!!