「ぼけの予防」

 須貝佑一著 岩波新書 2005年
1.ぼけとは何か
 1 「年のせい」と認知症の違い
 2 認知症を起こす病気
2.ぼけの診断
 1 認知症の見つけ方 
 2 認知症を診てもらう方法
3.アルツハイマー病の予防
 1 アルツハイマー病とは?
 2 食生活
 3 嗜好品のとり方
 4 生活習慣と頭の使い方
 5 薬とサプリメントの効用
4.ぼけ予防の先に見えるもの

 講演会などに出かけると、駅とかに書店があると入りたくなる。入り口近くに、こういう本があると買ってしまう。「もしも間違っていることを書いてあると、抗議しなくちゃ」と思って買うのだが、今回は読んで、とてもがっかりした。たちなおるのに、ひまがかかった。
 1.の2「認知症を起こす病気」のところだ。「認知症をめぐる誤解」として
認知症は脳の病的変化で起こるが、認知症を起こす病気がいろいろある。・・・一般に流布している誤解はまず『老人性痴呆』と『アルツハイマー型痴呆』または『アルツハイマー病』は別なものという誤解だ。・・・家族が思っている『老人性痴呆』とは老化が進んで起こる老人特有の状態で、アルツハイマー病とは別だという理解の仕方のようである。
 各地で行なわれたさまざまな有病率調査をまとめると、認知症の約50%以上をアルツハイマー病が占め、30%前後を脳血管性痴呆が占める。その他の疾患が20%という割合に...」
 つまり、老化現象として、脳が萎縮するのは普通のことだと私は思っていたのだが、それも「アルツハイマー病」にくくるらしいのである。ばあちゃんも「アルツハイマー病」だということになる。これはかなりショッキングだった。