「目が まう」

 ばあちゃんはさすが、元気が余る。今朝はまだ暗い5時半に廊下を歩いてきた。「もう、起きまんのんか?」と言っているが、私の方を見ているわけではないし、布団にもぐって無視していると、夫の部屋に行ってしまった。「もっと、寝とき」と言われ、台所に戻ってきた。しかたない、私が「まだ、暗いよ。もっと寝て」と言うと「何時まで寝まんのん?」と言う。「8時よ」と言って追っ払ったが、また来た。
 7時には部屋の障子を開けて、縁側から出るかな?に見えたので、連れ戻した。
 ステイだ。8時に起こしに行くと「あきまへん。目がまう(まわる)...寝ときます」と言う。なんだ?と言っていつまでも寝るわけがない。やっかいな。
 とりあえず、洗濯物を干して、9時に起こしに行くと「何でっか?」と来た。さっきのめまいも「寝る」も記憶にない。起こして服を着替え、ご飯も食べた。迎えに来てもらっても、ぽかん、として「何にもわからへん」と言う。ま、とにかく行ってしまえば、なじみの顔がある。ほっと一息。