トレッキング

 あかん。徹夜して写真通信を作ったら、コピーに行くバスの中で寝ても、足りない。夜は眠くて、ばあちゃんを寝かせたあと、食卓で居眠りしていたら、電話がなった。夫の携帯電話だ。「もしも〜し」と最初からよっぱらっている。次に出た人も「100キロを越えたらつながらないんですが、ここ、100(100何キロと言ったか忘れた)キロあるのにつながりますね」なんて言っている。
 次の人は「お宅のお父ちゃんと2人、ロープウェーであがりましてん。ロープウェイのゴンドラ、私らの後ろは空っぽ。終点に着くまでの10何分間、帰ってくるゴンドラ、すれ違い、客は無し。つまりロープウェイ、2人で貸し切りですわ。着いて、ビール飲んでたら、ようやく歩き組の若手から電話あり、5分ほどで3人来ましたわ。その終点が9合目なんですて。あとの2人は5合目で引き返したんです。それから皆で天然温泉に入って、食事して保養所に泊まりますねん」
 次の人ははっきりしていた。「御在所岳は、大きい石がゴロゴロで、よくすべるんですよ。それで途中で引き返したんです。歩いて登った人も、下山はすべるとこわいから、皆、ロープウェイです」なるほど。
 それにしても、電話の横ではわいわい、がやがや、あははあはは。よい友達だねえ。