あやめ

 昼前に畑にばあちゃんを連れに行った。池の水道で手を洗う。
 目の前の地面にあやめがつぼみをつけている。小さな小さなあやめの木だ。去年、池の工事をした時、ショベルカーで池の土を上げたら、あやめも根ごとついてあがり、石ころの山のてっぺんに芽を出した。水からは遠いのによく頑張っている。この地面のあやめも根っこが残っていたのだ。ばあちゃんに「花!」と言うと、いきなりちぎって、ぽいと捨てた!捨てることはなかろうに。持って帰れば「仏さん」に供えられる。