ユーモアになれなかった「ブラック」

 この友達のことを思うと、いつもよみがえる腹のたった話。初対面の人と話していて、この施設の話題になり「野菜の苗を育てている人がいるでしょ。私の師匠なのよ」と言うと、その人は「あ〜あ、ひねくれてて、悪態をつく」と言ったのだ!思わず、その人の顔を見た。初対面だぜ!私がどんなやつか、わからないだろ?いとも軽々と、人の悪口を言うものだと、あきれたのだ。心理学を勉強したほうがいいぜ。
 今、思うと、人生の途中でこのような障がいを得て施設に入っている叔父さん達は、豊富な人生経験にちょっとした辛口スパイスを効かせて、若い職員をからかうのだろう。今「特別養護老人ホームで虐待」問題が出ているが、他の職場で働いた経験の無い若者が、いきなり「人を相手にする仕事」につくことは危険だと思う。その相手にされる人が「口を聞けない」とか「体が動かない」としたら、自分の思いを表現できないので被害者になってしまう。