ミステリーサークル

 印鑑照明書をもらいに市役所支所に行ったときのこと、知り合いの職員が二人も出てきた。地元でちょっとは田も畑もやっている人たちだ。「すいか、アライグマに食われたよ〜」と言うと「すいかなんか、作ってもあかんで」と言う。「赤くなって、もうすぐ取れそうやな、思うころに食べてしまうから、腹がたつやん」と言う。「わなをかけたら、すぐに取れたそうだよ」とも言う。「そうかぁ。うちの親戚は牛を飼っていて、そのえさの袋を破って食べるから、わなをかけたら取れたんだって。そのかごをユンボでズーッと下げて行って、池にボチャーンと沈めたら、死んでしまったって...」「ま、かわいそうに。うちのあたりは、かごに入ったまま、ほっておいたら、ミイラになってたそうな...」「それかって、かわいそうに変わりはないやん」
ヌートリアも出るよ。田んぼの稲が小さいときに、根元から切って食べるんやで。ミステリーサークル!」「エーッ、あれ、あの、ボコッと稲が無いのん、それか?ヌートリアか?」「そうやで。それにしては丸くなく、ゆがんでいるやろ」そうだったのか。去年、隣のおじさんは「鹿に食われた」と言い、うちも今年は川岸近くの一角が稲が無い。ヌートリァって、ねずみの親戚。これも外来種
 野性動物のせいで被害、被害。お手上げだ。やる気も失せる。
「いのししがすぐ目の前にいたよ」と言うと「危ないで。追いかけてくるで」と言う。「たたかうおばあちゃん」の読者の一人も「いのししに噛まれたよ。こわかった〜」と今頃になって教えてくれた。おかげで、夜の散歩が怖くなった。