布団

 朝夕涼しくなった。くしゃみか出る。
 今朝見ると、ばあちゃんは大きい布団を出して着ている。「ばあちゃん、布団、出したん?」と言うと「前からや」と言う。こんな反応の素早さにあきれる。夫も「なんで、とっさに逆らうんや?何にもわからんくせに、そんな時はまず逆らう」と言う。「そうなんよ。曖昧に『はぁ』とか、受け流すことができない。『そうやね』と、同意もしない」天邪鬼...
 デイから帰って、その布団のカバーを縫ってもらった。針に糸を通すのは、文句を言いながらもできた。初めの玉結びは、忘れていた。「指に糸を巻いて、ぐるぐる」と言うと、何度も巻きつけるので、やり直しだ。縫うのはベッドに布団をのせたまま、不安定な中腰で縫っていた。初めはちんぷんかんぷん「こんなこと、しますんか?」と言いながら、やたら大きい目で縫う。そのうち勝手にやりだして、ほっておくと、糸の終わりまで縫えた。もう1本糸を通して、残りを縫い、終わりの糸結びもなんとかできた。手は動作を覚えているもんだ。