さくら会例会 「ボイストレックを持とう!」

 久しぶりだ。6月の「介護保険学習会」に出てから、7月・8月はステイがとれず、参加できなかった。今日は人数が少なくて、テーブルが接近してお互いの顔が近かった。
 スリリングでエキサイティングであった。日本語で言って、って?
 たった、1年、いや半年、2ヶ月の間にも、人は刻々変わるものであって、前は元気で花見や夏祭りに来ていた人が、体調を崩し入院したりして、たちまち「できなく」なっていく。ショートステイに預けたら、たった2日で歩けないほど弱ってしまった。それって何?次はどうなるの?何をしたの?薬を飲ませすぎたのではないか?記録は?申し送りは?「元どおりにして、返してよ〜!」と叫ばねばならないのだって。
 でも、家族はとっさの場合にうろたえ、とにかく本人の身の安全、とても相手の施設に「何をしたの?記録は?処置は?」と問い詰めるまでできないではないか?「人質をとられてものを言えない」状況の弱い家族も多いのだ。そこでアドバイス「小さな録音機をポケットに入れて行こう。施設の説明を録音してこよう。それをもってさくら会に来て、皆で聞いて対策を話し合おう」 他の団体の広報誌担当になったとき「ボイストレック」を渡された。ポケットに入るほど小さくて、机上に置くと、講師の声だけでなく、質問する参加者の声もかなり拾うのである。これを買おう。そしてときどき持ち歩いて録音の練習をし、突然、ステイ先の施設から「暴れて困るので、迎えに来てください」と言われたら、持って行って施設の人の説明を録音してこよう。医者に行くときも持って行こう!!
 この人の例をめぐって、議論沸騰したのだ。先の予測がたたないことのスリル、「なに〜、それ〜!」で興奮し、怒り、燃えたり...「うちのばあちゃんのボケはまだまだこれからですね〜」「でも、いろいろな例を聞くと、勉強になりますね〜。これからの心構えもできます」「行ってはいけない、こわい病院。飲ませてはいけない、こわ〜い薬。利用してはいけない人間無視のろくでもない施設」よ〜く、その名を覚えておこう。
 それにしても、例会には出るべき!生で聞く情報にまさるものはない。文字にはできないもの。なにより「共感する気持ち」
 さくら会は「そうか、そうか、つらかったんだね」と傷をなめあいするのではなく、「ここに実情を訴えて調査してもらい、改善してもらわねば、なにより、利用している本人が救われないし、次から利用する人がまた同じつらいめにあう」その手立てを指導するべきだ。「ここ」というのは、たとえば市役所でもいいが、その上の公的な機関の具体的な名前と電話番号を教えてあげることだ。「会」として共に動いてあげるわけにはいかない、家族が自分で立ち向かわねばならないが、共に考え、次の手段を教えてあげるのでなければ、時間をさいて会に出席した意味がない。