「私たちも言いたい」

 書き終えて「毎日発見」を見たら、この記事があったので、また転載させていただく。森本利明「ゆうとぴあ通信」より
 全日本育成会の機関誌「手をつなぐ」(2006年2月号)に次のような記事が掲載されていました。卒業後の進路に関係することです。転載しますので、読んでください。(勤務先の養護学校の保護者にあてた学級通信の文章)
「私たちも言いたい  地域で生きる」広瀬邦男(岡山県玉野市育成会)
 岡山県玉野市は人口約7万人、そして療育手帳を持っている人は約300人ですが、玉野市手をつなぐ育成会の会員は約100名です。大きな施設は1カ所、小規模作業所は4カ所あり、そしてグループホームが2カ所あります。それ以外は家にいてどこへも行っていない人が多くいると思うのですが、人数がつかめずわかりません。
ぼくは、小規模作業所ワークハウスかもめという所へ行っています。ここは、玉野市手をつなぐ育成会の作った作業所で、作業はオリジナルのクッキーとパウンドケーキを焼いています。もう4年目になりますので自信もつき、お客様に美味しいと言われるのがうれしくて頑張っています。他に軽作業のわりばしの袋入れや市内のセンターへ清掃に行ってます。月曜日から金曜日働いています。
 これから地域で生活していくのに必要なこと。
①ぼくの場合は自分の家があるので、グループホームへ入るより家に住んでいきたいと思ってます。
②親が病気になって長く入院したり、もしも亡くなってしまった時は、ヘルパーさんに来てもらい自分のできないことをしてもらいたいです。
③自分がこまったことがおきたときは、社会福祉事務所の人や相談員に話を聞いてもらおうと思います。
④むずかしいことはどうすればいいのか、ぼく達のお金のことや家、土地、保険のことなど手続きをどうすればいいのかわかりません。
 後見人の人にたのんだらいいとのことですが、料金を自分の力ではらえるのかどうか心配です。
⑤ぼく達の年金と作業所でもらう工賃とで生活していくには大変です。親が自分達のために預金をしてくれていますが、大きな病気をして入院手術などすれば預金はなくなっていきます。
⑥ぼく達の年金をもう少し多くしてもらいたいです。月6万円の生活は苦しくて不安でどうしようもありません。
⑦ぼく達がどうにか生活できるように考えてほしいのと、国の制度を決める人に言いたいのです。今より安心して生きていけるようにしてほしいのです。心から実現するよう願っています。