宅老所が来た

 ここらで、宅老所一行が車3台で到着。しばらくはつどい場さくらちゃんツァーを見学。「嵐が去ってから、ぼちぼち動く」気らしい。
 藩主のお母様が来た。「こりゃぁ〜、ええとこだ。来たかったのだ〜。ありがたいなぁ」と言われる。ほんま、いつきても、おもろくて、にくめないお方。うちのばあちゃんもよそに行って「けっこやな」言うて、かわいがられているんだろうか?突然怒り出して嫌がれているんだろうか?
 つどい場さくらちゃん一行が帰る。宅老所のばあちゃん達が動き出す。私が一度家に帰ってまた行ってみると、ばあちゃんたちはシートに座り、昼ご飯だ。デザートまで持ってきている。
 施設長のまゆみさんが見えないので訊くと「柿を取りに行ったよ」と言う。「柿〜?無いよ、そんなもの」「あっちのほうに行ったよ」と言う。はたして下の段の富有柿に取り付いている。下のほうの枝が無い!「それ、取ったらあかん。富有柿や。まだ青いやろ、熟してへん」と言うと「え?これ、富有柿?富有柿って、店で売ってるんと違うん?」とまゆみさんが寝ぼける。「店で売ろうが、木になろうが、富有柿。熟れる時期ではない。今頃、取ったら、青いまま。未熟なまま。まだ甘くなってない。とる前に電話で訊いて」と言う始末。まったく、何のために携帯電話があるん?「どうしてるの?畑に行っていい?」と言う時は電話するくせに、肝心のときには訊かずに勝手に、未熟柿、取ってどうするん?
 やってられない。まったく目がはなせない。
 夕方、水をかけに畑に行くと、丸大根が2本並んでしなびている。これを取ると90センチ間隔があく。さては引いてしまってから「ここは抜いてはいけない」とわかって、また挿しておいたのだ。うちのばあちゃん並だ。すると、宅老所ばあちゃんのしわざだろうか?ばあちゃんならわからないとして、ついている職員が見張っていろよ。うっかり目を放したのなら、あとで「ごめん、ぬいちゃった」と謝ってよ。それとも、気づかなかったのだろうか?やっぱり、ばあちゃんはマンツーマンでみてやらねば、ねえ。