芋煮会

 楽しい芋煮会が終わった。あ〜、終わった。ほっと... 1年の最大のイベント「芋煮会」準備が大変なので、当日はたんたんと流れる。人が多いから、作業は皆がそれぞれ手伝うし、ね。女の人は材料を洗ったり切ったり、子供たちも運ぶし、男の人たちは火をいこし、肉を焼き、大きな鍋で芋煮を煮て味をつける。
 この鍋はほんとに大きい!ひとかかえはあるし、重いのだ。初めは有馬の佃煮やのご主人(川上商店)が業務用のを買ったのだが、いざ、使おうと窯にかけると「大きすぎた!」それでうちに持ってきたが、芋煮会が終わると「来年まで預かって」と言われる。ま、いいけど...「これね、大きいからイベントで使うと子供たちが喜ぶのよ。普通の鍋でたいても『なぁ〜んだ』だけど、これだけ大きいと『おぅ〜!』って、ね」そうかも知れない。
 まず、カラオケセットは子供たちが喜んだ。初めは大人が「どうやったら音が出る?」なんてやってたが、なんとかうまくいくと、子供たちが座敷を締め切って「歌手」を楽しんでいた。
 虫博士君も来たので「何か、みつけた?」と訊くと「川に行って、どじょうとサワガニを取ってきた」そうだ。どじょうは「亀のえさ」なんだって、だから、大きいのは亀の口に入らないので逃がしてきたそうだ。サワガニも逃がしてやっていた。
 芋煮はおいしかった。「おいしぃ〜」と言うぐらいおいしい。だいいち材料が豪華で、里芋・ごぼうのささがき・人参・大根・しめじ・まいたけ・ねぎ・糸こん・肉だ。味付けは「すきやきのたれ」大なべで煮ると「味付けが難しい。醤油を入れても、甘い」と二人がかりでやっておられた。
 バーベキューもおいしかった。肉が「おいしい〜」でも、ちょっと食べてはあっちへ行って用事、というわけで、何切れ食べた?2切れかな?もっと食べたらよかった。かわいいイカの足もおいしかった。
 そして、びっくりする「巨大松茸」!!まつたけがこんなにおおきく育つものだとは知らなかった。子供のころは「松茸山」は知っていたが、取りに連れて行ってもらったことはない。大人になって、店で見る松茸は小さい。今日のは「宅配便」でやってきて、開けてびっくり!の大きさで、あとから来る客が「わ、いい香り!」見て「わ、大きいなぁ」感動だ。カメラマンが「女性軍、これ、1本ずつ持って!写すよ」と言う。でかい望遠レンズで写してくれた。横で見ている人が「見とってみ。写ったら、松茸だけで、顔は写ってないで」と言う。カメラマンは「かわいく写った」と見せてくださったが、顔もちゃんとあった!あは。
 1本を刻んで松茸ご飯を炊いた。佃煮やさんの「松茸ご飯の素」を入れてあるので、炊飯器のふたを開けると、上が「松茸」で覆いつくされている。びっくりした。だって他の人がしかけてくれたから、開けて初めて見たのだ。「松茸ご飯が炊けました」と持っていくと、もちろん好評で「おかわり」する人あり、いつのまにか空っぽ。一人分が皿に残っていて「これ、家の分に置いときよ」と言われて、おにぎりにして隠しておいた。
 残りの松茸は網で焼く。大胆不敵に頭と足に切り分け、網に載せる。ちじんでいく。もったいないみたい。貧乏人だから、そう思う。いい香りだけど、おいしいけど、もったいない。もったいない。
 食事のあとは、散歩に行く人や、畑に行く人。金魚も見たし、大根も人参もほうれん草も引いた。菊の花も取った。家に持ち帰り、人数分に分けた。「薩摩芋が不作なので、芋ほりはできません」と言っておいたので、「おばあちゃんが植えた」と言う人が持ってきてくれた。私の友達が買ってきてくれた「丹波篠山黒豆」も分けた。見事な枝ぶりだった。作っておいた「平核無柿の焼酎渋抜き」も分けた。
 これでいつでも帰れるので一安心。「飲んだら乗るな」だから、飲まない人が運転して帰った。飲んだ人は奥様が迎えに来て乗せてもらって帰った。