手紙を書くにはエネルギーがいる

 読者から手紙が来た。レポート用紙5枚だ!5枚も書くには1時間ぐらいかかるだろう。個人宛の手紙ほどエネルギーのいるものはない。ブログの日記なら、ふだんから考えていて、ちょっとの合間に携帯メールで「はてなダイアリ」に送っておけば、パソコンを開くと入っている。あとからいくらでも修正可能で、場合によってはぜ〜んぶ削除することもできる。手紙はそうはいかない。相手の顔を思い浮かべ、言葉を選んで一字一字書いて行く。友達は相手によって便箋と封筒を選ぶところから始める。別の友達は「ごめんね〜。お便りもらったので、返事の葉書の下書きを書いたのだけど、なくしてしまって、そのまま日が過ぎてしまった」と言うから笑える。「下書きしたらあかん、いきなり書き」と言うと「失礼かと思って」と言う。書かないほうが失礼よ。
 日付は7日。ここに書くのが遅れました。個人的になるので、書き写しません。抜粋です。
「暖かいと油断していたら、今日は木枯らしが吹いてふるえあがっています。44号、ありがとうございます。
 『土・日のステイ騒動』母の施設での日常を見ていると、驚くこともない、充分考えられることのように思います。母は今、4つ目の施設に入っています。『このままでは殺されてしまう』という危機感から結局、4つも転々とさせるはめになってしまいました。どこの施設の経営者もお金もうけのことしか、考えていません。
 一番目は大手企業の経営するグループホーム。二番目は医療法人が経営するグループホーム。三番目は特養。四番目、今入っている有料老人ホーム。今、入っている所の悪口は言いたくないけど、まぁ、めちゃくちゃヒドい所。
 施設の職員は自分のことしか考えていない。入居者や家族のことなんか、ぜんぜん考えてない。いつも『忙しい、これ以上はできない』と思っているので、食事・入浴・排泄介助を時間がきたら機械的にくり返しているだけ。前向きには考えず、できない理由を探している。だから何かを頼んでも『できない、忙しいから』と断られる。これが、4つの施設を通して見えた職員さんの様子です。
 だから『土・日のステイ』を断られる状況、よくわかります。家族のことなんか、考えてないよ!
 面会には絶対、行かないほうがいいです。何も見ないと不安にならないから。でも一度行くと心配で、行けば行くほどいろいろ見えてきて、安心できなくなり、結局毎日行かなければならないようになる。
 毎日、毎日、言うことがあるけど、言うのがいやになる。在宅で認知症のお母さんをみている友人に話したら『今日もびっくり、またびっくり、とブログに書くしかないね』と言われた。ブログはいい方法かもね。
 最後にうれしい話。今日、アロマの先生が母のお見舞いに来てくださって、母の表情がいいので喜んでくださり、私の負担を軽減するため、アロマのボランティアを探してくださることになりました。
 歯医者さんも見つかりました。NPOで嚥下問題に取り組んでおられる村内先生が『歯は大事です』と治療してくださることになりました。
 やっぱり何事もあきらめてはいけないですね。
 たくさんの人に支えてもらい、母はとても幸せだと思います。感謝・感謝です。ブツブツ文句を言っても、施設の人にも感謝です。
 P.S. テープレコーダーは事故が起きたときは必要だと思いました。」
 長い、なが〜い手紙でした。ブログ、書こうよ!でも意外と難しいんだよ。それと「読んでほしい人は読んでくれない」あはは。