ほっておくといつまでも寝ている

 これも困りものだ。10時に起こしてご飯を食べる。部屋に戻り、やれやれ。出て来てさっさと靴を履く。「行く」気になっているらしい。玄関の戸のあけ方を忘れている。でもこれも一過性でまた次の時には平気で開けるだろう。開けてやると「雨や」と気づいた。また部屋に戻る。
 大工さんが1時に来ると言うので掃除をしていたら、予定より早くやってきた。台所で持参の奥さん手作りお弁当を食べる。そこへばあちゃんがやってきた。向かいに座り、ばあちゃんにも昼ご飯を出す。「ご飯、よばれますのん?」と言う。「デイに行ってる気分やろ?」と私が説明すると、大工さんは「僕は職員のお兄ちゃんなん?」と納得する。ばあちゃんはご機嫌で一口食べ終わらないうちに「おいしいです」と言い、次の皿に手を伸ばす。「あかん。ご飯がつまる。もっか最重要課題はご飯をつまらずに食べること。気が散らないように一口ずつにするわ」と説明して、飲み込むのを確認してからお茶碗を持たせる。かくかくかくかく、しっかり噛む。かなり速い。元気、元気。
 食べ終わり、コーヒーを入れる。ばあちゃんには牛乳たっぷりで、飲みごろに冷める。お菓子を渡すと「おう〜っ」と喜ぶ。