「つどい場さくらちゃん」に行く

 4時前だった。「さくらちゃん」に電話をかけたら、まるちゃんがいた。熊森協会の事務所からマンション「さくらちゃん」へは、案外近い。まっすぐ南へおりたらすぐわかる。
 まるちゃんは突然「中迎聡子(なかむかえさとこ)さんの講演会に行こう」と言う。中迎さんは鹿児島で宅老所「いろ葉」を経営している。去年3月に神戸で「兵庫県宅老所・グループホーム・グループハウス連絡会」の集会のときに分科会の助言者としてきておられた。今回は大阪・姫路で講演をするために来ておられる。3日(土)の夜は西宮でも講演されたが、あいにく行けなかった。今日は朝から姫路福祉専門学校で講演し、夜7時からは西二見の特養「ペーパームーン」だと言う。いずれも「つどい場さくらちゃん北海道車椅子の旅」の仲間のいっちゃん(下林五技さん)の経営だ。まるちゃんが「いっちゃんの『ペーパームーン』も『ブーフーウーの家』も行ったことが無いので、チャンスだ。行こうよ」と言う。
 ナースと3人で夕食を食べ、阪神電車特急に乗ったのが5時半、明石で各駅停車にの乗り換えた。これが失敗。明石から次の特急停車駅東二見までが遠い。10ぐらい駅がある。東二見まで特急で行ったほうが速かっただろう。「遠いなぁ〜。兵庫県は広いと改めて思うわ」と言うと「日本海もあるで」と言われた。まるちゃんとこで買った仲迎さんが書いた本「介護施設 いろ葉レンジャー参上」の最初の章が車中で読めたぐらいだ。
 東二見の次の駅「西二見」でおりて海側(南出口)に出たら、駅前にはバス乗り場しかない。「駅から見える。徒歩2分」と言われていたのに見えないし、尋ねる人も見当たらない。電話をかけると「山側に出て」と言われた。あった、あった!北側にひときわ大きくこうこうと輝いている建物。もっとも駅前は元「田んぼ」らしく、広々としていて、他には大きな建物がないらしい。すぐ目の前に「池」か「水を張った大き目の水溜り」らしき物が月明かりを受けている。近づくと金網も張ってある。その「池」に沿って東に回り、北へ曲がって建物を目指す。突然、建物の向うを列車が走りぬけた。山陽新幹線だ。