「おかき」が硬い

 なんとか片づいて、応接間でお茶にする。3時の休憩もなしで頑張ったからね。
 ばあちゃんは半分に割れたおかきを食べた。次に「それ、もらおか?」と言って、大きなのを手にとる。「かとうて、食べられません」と言う。「そうやな、硬いな」と言って、見ていると「割れません」と言いながら手で割ろうとする。口に入れても硬い。それを繰り返しながら「だんだん、小さくなってるよ」と大工さんが笑う。「会うたびに様子が変わるなあ」と言う。「そう?」と訊くと「前は隣の町内で、新築中の家を見に来たでしょう。あのときはまだ会話らしく言えたよ。何回も同じことを言うてたけど、一応応答してたよ」あ〜、そうか〜。