「男達の介護」朝日新聞

 4月19日から3日間連載されたので紹介する。生活面である。
「母と二人 誰も頼れず」4月19日
 認知症の母(86)を介護する孝博さん(仮名・62)の場合。仕事をやめ40年ぶりに帰郷。収入なし、知り合い無し。弟達もいるのに「夜になると不安定になる母を、弟達は知らない。母の面倒は自分しかみきれない。ギブアップするまで一人でやる」近所の人にも心を閉ざし「24時間一緒にいない人間に分かるものか」
 ふ〜、しんどいね〜。ここらへんが違うんだよね。夫も私も言ってまわる。「ばあちゃんは認知症の歩く広告塔。みんなも隠さないで言えよ。まわりの人に助けてもらおう」主義だもん。
 孝博さんは親子でノロウイルスに感染したときも一人で看病して「自分が倒れたら母はどうなるのだ?」と思い始め、弟達に託し、5年ぶりに東京に帰り、働いて貯金を増やすことにしたそうだ。
 
「妻を支える・強い使命」4月20日
 春男さん(仮名・77)は妻(70・アルツハイマー病)を介護している。57歳で発症し、8年間在宅で介護した。それは「介護は私の使命」という気持ちだったそうだ。施設に入ったが、心は休まらない。「なぜもっと頑張れなかったか?」と思う。うつ病になった。
 私もなるなぁ〜。ばあちゃんがあんまり急に悪くなったら、ステイから帰るごとに「ここはどこ?」になっているし、私は「ばあちゃんは別人になったのか?」と思い、身体も心もついていかない。今のように「もうなんにもわからん。夢の中の人」になってしまえば、ひらきなおれるんだよね。頑張ったらあかんよ。親を介護するのと、配偶者を介護するのは、全然違うと思うわ。

「語らうオヤジ 緩む心」4月21日
 お〜、やっと救いがあったか?男達の心は「つどい場さくらちゃん」で癒されるか?と心配していたのだ。
 男達が自分でたちあがった。偉い、えらい。「語り合う場」を作ったのだ。そうだよ〜。一人で頑張ってはいけないよ〜。頑張るなら仲間を作り、どんどん「困ってるぞ〜」と発信して、利用できるものはないか、探すとか...

「男性介護者の心得 5か条」(長野県・シルバーバックの会)
1.自分の時間と健康を大切にし、相談できる仲間と共に介護の道を歩んでいこう
2.連れ合いを愛し続けるために、自分だけで出来ないことは頼る勇気を持とう
3.介護で苦しんでいるのは自分だけでないことを忘れず、これまで生き抜いてきた己の力を信じよう
4.連れ合いの老いに対しては無力であり、死を考えることはおろかなことだと認めよう
5.介護の基本を理解した上で、この世にかんぺきな介護など存在しないということを心に留めておこう