アオガエル

 田の水に浮いている白い泡は、シュレーゲルアオガエル。昔は荒鋤きの前に肥料をふっていたら、カエルがたくさんいたので、つかまえたりしたものだ。アマガエルもいたし、大きくてきれいなやつは、シュレーゲルアオガエルだったのだと思う。カエルは減った気がする。
 それでも、田んぼに水を入れて、トラクターでくれ返しをすると、泡がプカプカ浮いている。あ、絶滅しないで生き残っていたのだ、と感動したりする。カエルのようなたくさんいるものが絶滅したりすることはないだろうが...
 山口中学校の理科部は昔からモリアオガエルを飼育している。繁殖地の木の枝に産み付けられた卵(泡に包まれている)を取ってきて「カエル小屋」で飼育する。冷暖房完備の立派な建物だ。オタマジャクシにエサをやっている生徒に「それは何のエサ?」と訊くと「缶詰のベビーフード」と言うので、笑える。それで立派に育つと、元の池に放流する。40年近く続いている活動で、表彰されたこともある。