畑

 ひとが帰ると、ばあちゃんは落ちつかない。「もう寝ます」と言う。とんでもない。畑に行くのだ。エネルギーのかたまりをさまさねば...熱いまま、寝られるものか!
 着替えついでにパンツを見ると、紙パンツの中にはさんだパッドが大きすぎて、長い分が3分の1の所で前に折れ曲がっている。体につく部分が吸収体ではなく、防水裏地だということだ。見てよかった。家ではパッドは使わないが、ステイから帰るとたまにパッドをしている。もこもこ歩きにくかったり、どこに捨てるかわからない。油断は禁物。
 着替えて日本手ぬぐいを渡すと、まだ覚えていて、ちゃんと後ろで結んで「姉さんかぶり」ができた。麦わら帽子もかぶった。「長靴、はいて」と玄関に送り出した。つもりだった...私が用意している間に、ばあちゃんが玄関にいない!部屋に戻り、帽子は布団に置いて、手ぬぐいのまま布団に入ろうとしている。もちろん連れて畑に行った。