「指導」するつもりではないが...

 前回は「今日から『ご利用有難うございます』を封印して」と書いた。
 今日はもっと強烈に書いた。「『ご利用ありがとう』と書くのをやめただけで格段の進歩ですね。様子がよくわかります。次に進みます。帰宅用意の時『家に帰りましょう』と言わないで下さい。理解不能です。『行きましょう』そして家に着いておろす時は『今日はここで泊まって下さい』と言って下さい。よろしくお願いします」
 帰宅時は声はかすれていたが、怒らず、顔もまともであった。効き目があったかな?
 連絡帳の返事を見る。「いろいろとご指導いただき本当にありがとうございます。本日の様子ですが、午前中は『大変ですな。大丈夫ですか?』『ありがとうございます』と言葉をかけて下さり、午後のリハビリ体操、ゲームでは『結構!結構!』と応援されながら『しんどいこと せえへん!』と見学中心でした」
 よ〜く、わかります。ですがこれ「だいじょぅぶ?」も「けっこう、けっこう」も「ありがとうございます〜」も「たいへんです〜」も、み〜んな、ばあちゃんの「呪文」です。夢の中で唱えているだけで、意味がつながっているわけではない。
 むしろ、リハビリ体操で「こんな、しんどいこと、せえへん」のほうが、頭がつながっている。あはは。わからんでしょうか?
 「指導」するつもりではないんですよ。皆さん、介護職なんでしょ?プロでしょ?でも、私はばあちゃんと58年つきあってきて、ばあちゃんに関しては「プロ」なんだよ。ばあちゃんの性格と扱い方がわかってもらえないと、帰宅後の私が苦労する。それに「私の扱い方」もわかってよ。というわけで、次々に違うスタッフが送ってきては、私の顔を見て行かれる。あはは。
 今日は久々に「主任」だったので(いや、肩書きが違うかも?お許しを)「おむつはずし学会、来てね」と言ってお誘いした。何でも、西宮市内の各施設には、施設長あてに「ご招待券」が送られていて「どこの施設から来てくれた」とわかり「どこの施設が無関心か」がわかるようになっているというから、怖いんだぞ。あ、これ、内緒だったのかな?