「海苔」がゴミに見える

 「おむつはずし学会」のときに鳥海房枝さんが「おにぎりにゆかりを混ぜて、海苔をまいたら、じいちゃんが食べない。海苔がゴミに見えたらしい。はずしたら食べた。海苔が海苔であることがわかっている段階から認知症が進んだのだ」と言われた。
 でも、まだ「ゴミ」と食べ物の区別がつくわけだ。ばあちゃんはこの前、落ちていた栗を見せて「これ、何?」と訊くと、いきなり口を持ってきて入れようとした。もう「食べられる」か「食べられない」かが区別できない。「ゴミ」という概念もないのだろう。鳥海さん、もっと進んでしまったよ。