「お金払う」

 帰って台所で「あ、あ、」これを止めないとご飯は食べられない。「口は一つ。だまって食べ」と言うと、だまるからおかしい。お風呂上がって寝た。
 起きた。ばあちゃんの部屋の戸があくと聞こえるようになっている。つまり「たてつけ」が悪いまま修理していないのだ。
 ばあちゃんは台所に来た。「お金払わんとあかんのん、ちゃいまっか?」手に持っているのは、かごと押し入れから出した新品のシーツ。足には白足袋をはいている。かごにはちり紙が入っている。ばあちゃんがデイに行くとトイレットペイパーをちぎってたたんでポケット一杯、持って帰るので「持って帰らないでいいよ。家にあるよ」といつも叱る
 これだけ興奮していたら寝ない。布団に一緒に入ってしばらくつきあう。「教えておくなはれ」だそうだ。前にこうして入っていたとき、しゃべっていたら、次の日、声が出なくなったので、今日はしゃべらない。肩をとんとんたたいても寝ない。さすっても寝ない。えい、もう、ほっとけ...とんだ大晦日