テレビの介護番組の限界「NHKスペシャル 認知症医療を問う」午後9時

 家の中にいるのに、夫から携帯電話がかかる。
「9時からNHKスペシャルで『認知症』をする。 解説してくれ」と言う。「認知症医療を問う」 一緒に見ると、夫の方がよくしゃべる。あはは〜。
 
 まず、若年アルツハイマー病の人が、初めに行った病院でみつけてもらえなかった話。30%以上の人が「うつ病」「統合失調症」「なんでもない」と誤診されている。この方々はご夫妻で出演されているようだ。ビデオで出て会場でも何組もの方がおられた。ほんとうはいっぱい言いたいことがあるだろうに、いかんせん、発言時間も内容も制限されている。それでも「初診でみつけてもらっていたら、適切な治療が受けられてこんなに進まなかったと後悔している」と言われる。受診したときに、問診、脳のMRIをとる、テスト、の3つをしてもらった人が少ない。問診だけで「大丈夫」と言われたりして、何のための受診か、わからない。

認知症」をみる専門医が少ない話。全国で800人だとか...認定医になるための講習というか、受けるのだが、「なる人が少ない」なぜか?そんなもん、テレビにきかなくてもわかっている。「なっても、儲からない」薬をどんどん出したら儲かるかも知れない。患者さんの話を丹念に聞き、家族を支えていく、そんな手間のかかる医療に診療報酬がつかないのでしょう?「儲からない」そのお医者さんは「なってもメリットがないのですよ」と控えめな表現ながらはっきり言われた!
 すかさず「家族の会」会長の高見さんが「お医者さんは『専門の教育を受けても、たった6時間だ。足りない』と言われますが、家族はそんな教育を受けないまま、日々、介護しているのです」
 そして「若年認知症の支援の会」の女性が「認知症を知るなら、6人の家族の方の話をそれぞれ、1時間ずつ聞いてください。それで立派に6時間の研修になります」おっ!これはすごい!!!そうだ、そうだ。家族に学べ。実地研修。

「介護」の立場からか、和田行男さんが出演されている。

アリセプト」の話。まったく、薬ってこれしかないのかい?
 見終わって... やっぱりあかん。暗い!「薬」に頼るな。
老健では認知症の医療ができない」という実例が出てきて、何だろう?「薬が使えない」と言う。その「老健」の入所者は高齢で、ほとんどが「認知症」だという。「医療が使えない。アリセプトが使えたら進行が遅らせる」と言う。違うよ!今「しんこう」を変換しようとして、うっかり「信仰」にしてしまいそうだった。「薬信仰」やろ?じいちゃん・ばあちゃんに必要なのは「くすり」やないよ。「適切なケア」だよ。安永さんにきいてごらん。三好さん、鳥海さん、高口さんにきいてごらん。みんな、そう言うよ。ほんま、薬しか思いつかんのかい?情けなくなってくる。
 うちの「たたかうおばあちゃん」にきいてくれる?「薬でおとなしくなるよ」と言われても言われても、ことわって「ばあちゃんに合わせてください」と頼み、今はおとなしくなったよ。医療費は「血流をよくする薬」だけよ。それと頭を切って縫ったときの治療費。あはは。