調査

 ご飯のあと、調査をしてみた。「お名前は?」「○□」言える。「苗字は?」「*+」今の姓である。旧姓は忘れたらしい。「お母さんのお名前は?」知らないらしい。「小学校の名前は?「・・」あかんなぁ。幼い日の記憶はない。幼い日が楽しくなかったのか?「小学校の名前」を書いてやったが、読みにくいらしい。ひらかなをふってやったら読めた。次に村の名を書いてやったら読めた。ちょっと「なまり」のある読み方なのだが、それで読めたのかも?
 90歳をすぎて認知症、というおばあちゃんを知っているが、娘さんと並んでちょこんと腰かけて、おだやかにご飯を食べたり、話かけられたら答えたりしておられる。ばあちゃんなんか期待するだけ無理だもんね。「若い頃の楽しい思い出」があって、それを呼び起こせばにこにこできるばあちゃんもいる。うちのばあちゃんには「若き日」も「幼きころ」も楽しい思い出がないみたいだ。現在も自宅にいながら「帰る」「帰る」では安住の地がない。あわれというしかない。