梅谷さんの話を聞いて

 にこにこ「グループホーム」のばあちゃんたちを見ていると「どこの国?」と思う。だって、うちのまわりには無いんだもん。うちのばあちゃんのデイサービスは少人数だが、ばあちゃんと似たような人がいないので、ひとりぼっちになる。ステイのほうがまし。
 また、家でこれをやろうとしてもしんどいねん。ばあちゃんが炊事しないから平和やねん。デイやステイは客であり、できるのは洗濯物たたみぐらい。主婦の腕発揮は無理やねんな。
 救いは、梅谷さんが言われた、グループホームに3人のデイ利用者を迎えた話。デイの利用者家族はときに無茶苦茶な要望をする。利用者のじいちゃん・ばあちゃんを喜ばせようとすると「家で興奮して寝ません。いらんことせんと、じっとしといて下さい」食べない人に工夫して食べさせると「下痢しました」もう〜...でも、考えてみたら、家族はくたくたなんや。家と違うペースで生活すると、家に帰ってから家族が困る。では、まず我々が家族に合わせよう。家族の信頼をまず得よう。それから徐々に生活を高めていこう、とデイを始めての教訓だという話。これがすごい。
 また梅谷さんは、自分のお姑さんとの暮らしを率直に述べる。「仲がよくなくて『公子さんはどろぼうーやー』とか言う。もともとの性格かと思っていたら、あとで思えば認知症だった」と。実に正直に言ってくださるので、え〜、そうやったんか〜、と共感できる。「姑に鍛えられたんです」とさらっと言うのがすごいやん、と思う。