第3分科会「ケアマネさん、私はあなたに助けてほしいのよ」

 「家族と介護者の話し合い」だと聞いていたが、こんな題とは知らなかった。びっくりだ。なんと少ない参加人数で「ケアマネさん」という職業の人は二人で、そのうちの一人が、うちのばあちゃんのケアマネ君であった。
登壇者:早苗さん、りんごちゃんとお母さん、すもも
    粟野真造さん・元北海道教育大学非常勤講師、介護支援専門員、介護福祉士特別養護老人ホーム前主任生活相談員
    中村大蔵さん
司会:まるちゃんこと丸尾多重子さん

 まるちゃんの司会だから、関西人のギャグ連発である。「合いの手」入れすぎである。もちろん、それも「まる・〜〜」というふうに記録した。あはは〜。記録は疲れる。公式記録者はいるのだろうか?私は書くが、ブログには書かない。話題が個人的すぎる。でも、いつの日か、人物も設定も変えて誰のことかわからんようにして書く。うふふ。腕の見せ所だ〜。
 
 まず「家族一人ずつ、今の状況と困っていることを話して」とまるちゃんの指示。
 私からだ。「今年で3回目ですが、去年と違うこと。武器を手に入れた。芳林社の社長・川上一郎さんとカメラマンの大東照男さんの写真です。『畑』のばあちゃんに『これ、誰?』と訊くと『わかりません』畑は嫌いになったらしいです。私は『わかりません』娘を忘れても生きて生ける。もっと訊くと『お姉ちゃん』デイかステイのお姉ちゃんらしいです。社長さんは『お兄ちゃん』つまり、家よりもデイやステイが良いらしい。・・・困っていることは、ばあちゃん自身の衰えですね。おしっこの失敗とか、水分の量とか、起きておしっこをしないのか、とかです」
 次が早苗さんで「みなさん、お疲れ様」と言って、フーッとため息をつく。「どういう意味?」私が早口でまくしたてたからである。短い時間にせいいっぱい言おうとして早口になる。しかたない、自分で言う。「聞いてたら、疲れる。言うてる方は平気」 
 まぁ、めげずに早苗さんも言う。
 りんごちゃんも言う。言い終わると、絶妙のタイミングでお母さんが「ありがとうございます」とつづけて説明をなさる。おもしろ〜。
 
 まるちゃんが「ケアマネさんが二人しかいません」と言いながら、粟野さんに発言を求める。粟野さんは「家族を訪ね、1回1〜2時間の面談を何回も重ねてもわからない。どすすれば話し合える関係を作れるか。」とか。
 まるちゃんは次にばあちゃんの担当ケアマネ君に「すももの担当では、さぞかし、ご苦労もおありでしょう」とふる。
 ケアマネ君は「食事介助などは、誰がやってもできるように、誰に何を配るか『見れば配れる表』を作っています。それでも、できないときは、家族さんから何度も言ってもらうことによってできるようになるので、職員を育てると思って、長い目で見てください」と言われる。「それよりも家族のいない方のほうが大変なんです。市が『責任を持つ』と言わない。たらいまわしです」
 まるちゃんが「介護保険になる前は、保健師が家族に寄り添っていた。今は何でもケアマネになっている。今は、紙の上の仕事(事務処理)が多すぎる」と言うと
 粟野さんは「紙をしっかり作ると、チームプレーできるので、必要なんです。ないと、ええ加減な仕事になる」
 まるちゃんが「人に向き合いたいのに、作業に追われる。そのとき、鳥海房枝さんが『あじさい荘では、掃除などは作業のパートさんにまかせて、介護職員はお年寄りとの関係を作る仕事に専念する。この仕事をしてよかった、と思えるように』と言っておられる。ケアマネさんにも事務職を一人ずつつけて処理すれば?」(実際に、医療現場では事務処理をする「秘書」がいるらしい。ニュースで聞いた。
 明美さんもまりもちゃんも発言する。まりもちゃんが「家族のいない人にもゆきとどかなければ、私が年とったとき、どうなるの?私が地獄に落ちたら...」と言うと、まるちゃん、すかさず「もう十分、年とってる」 
 まりもちゃん、ひるまず「テクノロジーの発達で、夢のような機械ができないの?口で言うたら、文章になって出てくる、そんな機械は作れないの? そのために税金、払ぅてんねんから...」発想がユニークである。
                                
 まるちゃんが「全員でどうぞ」と、はしから順に発言を促す。
 「尼崎から来ました。この会のことは、1週間前に聞きました。家族の人と来たかった。話はよくわかりますが、これほど強烈とは思ってませんでした。うちは...」(へ?我々のこと?)
 まるちゃん「まだ今日はおさえ気味です。家族はこういう場では異様にテンション、上がるメンバーなんです。家では泣いています」(それこそ、異様だろうが)
 私「呼んでください。いつでも行きます」(そう、どこでも、話を聞いてくれるなら、行く)
 但馬の人「朝、4時に起きて来ました。昨日、聞いたんです。えみ子さんに誘われました。すごいです。すももさんは、田舎にはいないタイプです」
 まるちゃん「どこにもいません!」
 但馬の人「介護の現場では、デイではお風呂に追われ、ばあちゃんたちに話しかける時間がありません。他の職員はどう思っているのかな?と思っても話し合う時間がありません。元気なスタッフがいません」
 まるちゃん「元気なのは、えみ子さんか。田舎は人間関係がわかった中で、今日、言ったことが明日には村中に広がる、ということがあるよね。こちらの介護者、レンタルします」(ほらね)
 「三重県は桑名から来ました」また「桑名の焼きはまぐり」と合いの手、入る。「グループホームです。幼児もいます。幼児の母親は、こちらが聞かなくても言いますが、お年寄りの家族の話を聞く機会は少ないです。これだけ聞く機会があれば...」
 まるちゃん「去年の9月『おむつはずし学会』をしてアンケートに『家族の話を初めて聞いて』が多くあり、びっくり!自分の担当しているお年寄りの家族の話は聞かないのですか?」
 明美さん「お父さんには笑顔を見せたいので、こんなところで発散してます。テレビで介護職員の給料が安く、お金が無い。仕事が終わって帰る時、コンビニで、ビールを買うか、おにぎりを買うか、で悩んでいるのを見て、切ない。偉いなあ、と思います。国で何とかして!」

 う〜、疲れた。途中で眠くなったけど、それ以外は書いた、書いた。
 中村苑長は「元教師ほどやっかいな者はない」と言われる。そうだろうね。すんまへん。
 まるちゃんが「あと5分。前の人、一人ずつ」と言う。
「私?書くばかりで何も考えてない。あとにして」ほんま、カラッポやった。
 やっと「午前の報告では『どれも捨てず、削らず』がすごいと思う。今の社会と全然違う、気がする。また『会議と書類が多い』のは今の学校も同じなんです。『先生は何故忙しいの?』と訊くと『介護と書類作成』『生徒と向きあう時間がない』だそうです」これで学校が荒れていく。でも、これがこの場では通じないんだな。私は何でもすぐに「どこか、共通点。どこから切り込む?どこで手をつなぐ?」と考えるが、なかなか通じないんだよな。思考が「脇目も振らず一直線」になってませんか?ひろ〜く、ぐる〜っと考えてよね〜。