吐き出しても何も変わらない

 奥様を介護中の方が二人おられた。 一人は会長さんだ。
 もう一人も、かなりの高齢の方に見えた。サービスも使っておられる。でも足りない。「妻が家事をしてくれていたので、炊事も洗濯もしたことがなかった。最初は大変だった」と言われる。そうでしょうね。ひとからは「奥さんのショートステイの間に、ご主人も休養をとって寝たらいい」と言われるそうだ。「とんでもない。忙しい。掃除も洗濯も誰も代わってくれない。せんとしゃあない。本当は妻を預かってくれる所が欲しい」そうだよね。デイとステイとヘルパーさんでは足りないよね。
「つどい場さくらちゃんの『見守り隊』もあります。せめてこの場に来て吐き出して」と司会者が言う。でも、思う!吐き出しても、何も変わらない現実がある。そこを変える道を共に考えてあげなきゃ「さくら会に来てもしょうがない」と思われるだろう。何とかしなきゃ。