ケアマネちゃんが来てくれた

 診察が終わって、ロビーに出たら、別の施設の入居者の友達に出会った。もとは野菜作りの師匠だった。病気してから車椅子利用になって、日焼けはしないから、色は白いし、ふっくらしている。変なの。「お元気?」と訊くと「死にそこなって元気やで〜」と言うから、高齢者はこわい!不死身である。私が負けそうだ?ってそんなはずないか?
 ケアマネちゃんが「診察ですか?」と迎えに来てくださった。ばあちゃんはさっそくひっついて手を握っている。
 そこへ、別の施設の入居者さん(利用者という)と看護師さんの団体が現れて、ばあちゃんが手を振ると、看護師さんも手を握りに来てくださった。「ばあちゃんが愛嬌ふりまくと、わかっている、とだまされんですか?知らない人から見たら」と言うと、看護師さんが私に近づいて「こら!」と手をたたき「言っちゃだめ。ばあちゃんは、ちゃんとわかってるのよ。私の親も、だからね」と言われた。
 「私は、プロにはなれないなぁ。家族は現実だからなぁ」と、看護師さんたちが帰ってしまってから言うと、ケアマネちゃんは「なってもらったら困ります。私の仕事がなくなります」と言う。また、やられた!若くても、関係なく、プロはプロ。とっさにこうして切り返してくるのに、やられてしまう。まだまだ修行が足りん。